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<10代男子と幅広い女性層に大人気!Official髭男dismが2020年上半期の顔に>

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『臼井孝のヒットは複眼で探せ!タレントパワーランキング編』(84)Official髭男dism

話題のアーティストの「セールス状況」や「タレントパワーランキング」を見ながら、そのヒット傾向を読み解く『臼井孝のヒットは複眼で探せ!タレントパワーランキング編』。今回は、Official髭男dismに注目した。

Official髭男dism アーティスト画像

<島根・鳥取にゆかりのある4人組バンド>

Official髭男dism(通称:ヒゲダン)は、島根・鳥取にゆかりのある4人のメンバーによって2012年に結成、2015年にミニアルバム『ラブとピースは君の中』でインディーズ・デビューし、2018年4月、フジテレビ月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』主題歌となった「ノーダウト」にてメジャーデビューを果たした。(同時に、インディーズで最後のアルバム『エスカパレード』も発売)このピアノロックのキャッチ―な楽曲がコミカルでスリリングなドラマの内容にもハマって、当時10万ダウンロード超のスマッシュヒットとなった。

<2019年の連続ヒットと、2020年の“恋つづ”主題歌で、上半期の顔に>

その翌年、同作品の映画版の主題歌「Pretender」の発売以降、彼らの快進撃が始まり、2019年後半は東西の甲子園タイアップ曲となった「宿命」アニメ映画主題歌の「イエスタデイ」、NETFLIXで若者人気だった「あいのり」主題歌の「ビンテージ」が次々とヒットし、ストリーミングチャートではこぞって上位でロングヒット化、一時は週間TOP10に6作も入るほどの人気で、2020年5月末現在、5作ものストリーミング1億回突破しているのはヒゲダンのみとなっている。


Official髭男dism 主なセールス一覧

そうして、ピークを迎えた19年10月に発売したメジャー1stアルバム『Traveler』も大ヒット、紅白歌合戦初出場を含めた年末の音楽番組に多数出演したことでロングセラーを続ける中で、これまで星野源、back numberなどのヒットを出してきたTBS火曜ドラマ枠の『恋はつづくよどこまでも』の主題歌に「I LOVE…」が起用され、こちらもCD、ダウンロード、ストリーミングとすべてで大ヒットし(特に1曲入りCDが6万枚とはかなりの高セールスで、コアファンが増えている証拠)、まさに2020年上半期の顔と言えるだろう。

この4月~6月は、予定されていたアリーナツアーが延期となったことで、セールスが一段落してしまう可能性もあるところ、複数の楽曲のストリーミングでのロングヒットや、新たなタイアップ(「パラボラ」が「カルピスウォーター」CM、「115万キロのフィルム」が映画『思い、思われ、ふり、ふられ』主題歌)の決定も有り、ヒット感を持続してきたことは、やはり藤原聡の唯一無二のハイトーン・ボーカルや、ドラマティックなバンドサウンドなど、楽曲の魅力あってのことだろう。

Official髭男dism タレントパワースコア 2020年2月~5月
(左:全年齢、中央:男性全年齢、右:女性全年齢)

<タレントパワーも順調に上昇、特に若者と全女性で急上昇中>

これを、タレントパワーランキングの方で見ると、2020年2月に初調査が実施され、紅白歌合戦出場後ということもあって、23.2ポイント、これはEXILEや三代目J Soul Brothersなど、既にヒット常連アーティスト並みの高スコアで初登場となった。さらに、5月になると、前述の「I LOVE…」の大ヒットや、アルバム『Traveler』およびその収録曲のロングヒットで、27.1ポイントに上昇している。

これを属性別で見ると、全女性は順調に(27.6→36.7)と、TOP10クラスの大物スター級に成長しているものの、全男性では(18.9→17.4)と微減。このことからも、「I LOVE…」のドラマ効果により、とりわけ全女性に対するヒゲダンの認知度が急増したことが推測される。とはいえ、男性の中でも、10代男子は確実に伸びており、10代後半男子では(21.3→29.3)と、全体の27.1ポイント以上に急上昇、これは「カルピスウォーター」CM効果で増幅したと考えられるだろう。さらに同年代の10代後半女子では(30.7→60.0)と、倍近い伸びを示し、嵐や米津玄師、菅田将暉など若者に絶大な人気のアーティストに匹敵するほどだ。

Official髭男dism タレントパワースコア 2020年2月~5月 (左:男性15-19才、右:女性15-19才)

<カラオケや歌詞サイトでも人気、ライブパフォーマンスは既にミリオンヒット続出バンド並み>

彼らのヒットの要因として、タイアップの多さが語られることがあり、近年、複数の楽曲を多数上位入りさせる他のアーティストにも共通する重要な因子であることは間違いない。しかし、彼らの場合、カラオケリクエストや歌詞検索数の多さも特筆すべきものがあり、ラブソング、エールソング、青春ソングに内省ソングと、それぞれのテーマが共感され歌いたくなるほど、咀嚼されていることが、ファン層をより厚くしているのだろう。

また、映像ソフト『Official髭男dism one-man tour 2019@日本武道館』を観ても、彼らの大器ぶりはよく分かる。まだアルバム『Traveler』の大ヒット前(2019年7月8日)にもかかわらず、360度12000人の観客を盛り上げていく構成や演奏力、ボーカル力に圧倒される。藤原聡が、バンド演奏やキーボード弾き語り、さらにスタンドマイクやハンドマイクを使った演出などを次々とこなしつつ、MCの入れ方も工夫されていて、7年間LIVEでじっくり鍛えてきたことがよく分かる。特に、本編終了に向けて、「Pretender」から「ノーダウト」、「宿命」という3曲の流れは、ミリオンヒットを続出してきた大ヒット・バンドを想起させるほどだ。それでいて、演出はベテラン・アーティストほど派手ではなく、あくまでも音楽中心で、終盤に向けて観客をどんどん笑顔にしていくのもこのバンドの凄さだと認識した。2020年6月現在、延期予定であるアリーナツアーが無事開催され、今年後半の更なる展開にも期待したい。

Official髭男dism メジャー1stアルバム『Traveler』(左) 
LIVE映像ソフト『Official髭男dism one-man tour 2019@日本武道館』(右) ジャケット画像

 

 

著者プロフィール

うすい・たかし。1968年京都府出身。地元大学大学院理学研究科修了、専攻は理論化学(だったはず)。総合化学会社、音楽系広告代理店での数値解析やマーケティング実務を経て、05年にT2U音楽研究所を設立。現在は、音楽分析や配信サイトの選曲、コンピレーションや復刻CDの企画のほか、日経エンタテインメント!や共同通信『臼井孝の音楽玉手箱』、80年代エンタメサイトRe:minder(リマインダー) などで愛と情熱に満ちたコラムを執筆。19年には18組のJ-POPアーティストの楽曲を複眼的なヒット分析とムダ知識(笑)で解説した『記録と記憶で読み解くJ-POPヒット列伝』(いそっぷ社)の書籍(kindle版を刊行。Twitterは @t2umusic(よかったらフォローして下さいませ♪)

コミュニティFM「渋谷のラジオ」にて水曜12時から『渋谷のザ・ベストテン』という番組をお送りしています。専用アプリから全国で生放送が聴けますし、過去のトーク部分は番組の(『渋谷のザ・ベストテン』note)から聴くことができます。膨大なデータとムダ知識を披露していますので(笑)、よろしければどうぞ♪

また、エンタメサイトRe:minder(リマインダー)でも80年代の隠れた名曲を多数解説しています。よかったら、私のコラムリストもあわせてお読みください。

 

この記事を書いた人

臼井孝(うすい・たかし)
1968年京都府出身。京都大学大学院理学研究科修了、専攻は理論化学(だったはず)。総合化学会社、音楽系広告代理店での数値解析やマーケティング実務を経て、05年にT2U音楽研究所を設立。現在は、本業で音楽分析やau Music Storeでの選曲(イチオシ、特選ページ)、CD企画をする傍ら、共同通信『臼井孝の音楽玉手箱』、日経トレンディネット『臼井孝の音楽チャートから見るヒット曲最前線!』などでも愛と情熱に満ちた連載を継続中。Twitter@t2umusic(よかったらフォローして下さいませ♪)

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