タレントパワーランキング

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<長年1位の嵐に続き、2位に初出場の菅田将暉!現状では白組がかなり優勢>

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『臼井孝のヒットは複眼で探せ!タレントパワーランキング編』(77) 第70回紅白歌合戦出場アーティスト<PART1:全年代総合>

(菅田将暉 アーティスト画像)

 話題のアーティストの「セールス状況」や「タレントパワーランキング」を見ながら、そのヒット傾向を読み解く『臼井孝のヒットは複眼で探せ!タレントパワーランキング編』。今回と次回は、第70回NHK紅白歌合戦(以下「紅白」と表記)に出場するアーティストの人気をタレントパワーランキングのスコアで考察してみる。

<紅白出場アーティストの人気をタレントパワーランキングから調べてみた!>

 一時期は視聴率の低下が進む一方で批判され続けていた紅白だが、ここ数年、視聴率は足踏み状態となり、特別枠で大物を呼ぶようになってからは、SNSでの盛り上がりも手伝って、視聴質としてはV字回復しているようにも感じさせる。特に、前回(第69回)は、サザン、ユーミン、サブちゃんなどの大物に加え、米津玄師やあいみょん、星野源、DA PUMPなど旬のアーティストも勢揃いし、ネガティブな意見はかなり少なかったように思える。

 そんな良い勢いに乗って迎える第70回の紅白を、出場アーティストたちのタレントパワースコアから、まず今回は全年代の総合で、そして次回は男女年代別で、その勝敗を占ってみよう。

 初めて本連載を読まれた方のために申し上げると、このタレントパワースコアは、各タレントの(認知度×関心度)となっており、知っている人が多く、なおかつ、関心がある人が多い場合のみ、大きな数字となる。つまり、国民的に知られていても興味を持たれていなかったり、熱烈なファンがいても多くの人に知られていなかったりすると、このスコアは伸びず「人気」とみなされないので、まさに「紅白」にふさわしいかどうか、を決めるのに適した指標の一つと言えそうだ。

<調査対象の30組はコチラ!>

 考察に入る前に、まずは現時点で発表されている出場アーティスト43組のうち、調査対象となっている30組を下の一覧表に載せておきたい。本調査は、CMやTV番組のブッキングの参考データとして重用されることが多いため、どうしても演歌・歌謡曲系の歌手の多くが調査対象外となってしまっていることにご注意願いたい

 ただし、歌以外にもトークやダンス、長身のキャラクターなどで人気急上昇の男性4人組の純烈(出場2回目)や、“歌怪獣”として演歌系以外の番組でもJ-POPやポピュラーソングのカバーを披露してはその歌唱力が絶賛されている島津亜矢(出場6回目)あたりは、いずれ調査対象に選ばれることだろう。

(今回のタレントパワースコアを調査した 第70回紅白歌合戦 出場アーティスト 全30組)
 

 演歌・歌謡曲系の大御所や、2019年8月時点で大ブレイク前のアーティストは含まれていない。なお、松田聖子と氷川きよしは調査年月が少しずれているが、大差はないものとして同様に扱った。

 また、現時点の最新データが2019年8月(あるいは、一部は2019年5月)となっている為、下半期にかけて人気をグングン上げてきたOfficial髭男dismやKing Gnuの初出場バンドが未調査なのもご了承願いたい。

 

<首位は上位常連の嵐!ネット関連の戦略が進み、2020年はさらに伸びそう>

 以上の調査対象30組の限定となることを理解していただいたところで、早速結果を見ていこう。なお、竹内まりやの出場は、特別枠となっているが、ここでは便宜上、紅組としてカウントしている。

(第70回 紅白歌合戦出場歌手のタレントパワーランキング) 
※調査対象は別表の30組限定となっている

 全年代男女の総合1位は、今回で出場11回目の嵐。なお、嵐は、タレントパワースコアのアーティスト部門では2010年代ずっと1位を独走しているので、この「紅白限定部門」でも10年間ずっと1位ということだ。

 特に、19年は年初に翌年いっぱいでの活動休止、20周年記念ベスト盤『5×20 All the BEST!! 1999-2019』のWミリオン達成、全国ドームツアーと話題続きで、調査した8月以降でも、音楽配信サービスでの楽曲解禁や公式YouTubeチャンネルの開設、SNSへの参入など、ネット周りでも大きく動き出したので、タレントパワーはさらに伸びることだろう。


(嵐のメガヒット・アルバム 『5×20 All the BEST!! 1999-2019』)

<初出場の菅田将暉が2位!実は音楽アーティストとしても大躍進中、TOP5は白組勢が独占>

 そんな無双状態の嵐に続くのが、なんと初出場となる菅田将暉。今回の出場者発表直後、SNSでは「俳優の菅田将暉が初出場!? 何歌っているか知らない」という中高年男性と思しきユーザーの書き込みが見られたが、19年は音楽アーティストとしても、配信限定シングル「まちがいさがし」が、ダウンロード、ストリーミングともに年間TOP10クラスのヒット、さらに同作を収録した2ndアルバム『LOVE』がCD・ダウンロード合計10万件以上と年間TOP30クラスのヒットとなっている。確かに、このタレントパワーのハイスコアは、彼の俳優としての評価も大きいだろうが、だからこそ、日頃音楽に関心のない人でも菅田将暉目当てで紅白を観る可能性もあり、今回の選出は紅白サイドとしても、また菅田将暉にとってもwin-winな関係なのだ。


(菅田将暉のアルバム『LOVE』)

 3位から5位は、ゆず(10回目)、星野源(5回目)、福山雅治(12回目)と今や国民級スターの3組が仲間入り。言い換えれば、この3組よりも上に菅田将暉がいるということをあらためて認識させられる。また、5組中、ゆず以外の4組は、音楽活動以外にも、俳優や番組司会もこなせるマルチタレントで、幅広い年代に知られたり、関心を持たれたりするにはそういったタレント性が必要ということだろう(ほぼ音楽だけでそのタレント級のスコアを叩き出している ゆずも見事だ)。

<紅組最高位は初出場の竹内まりや!いきものがかりとPerfumeも健闘>

 紅組での最高位は、6位の竹内まりや(初出場)。デビュー40周年を記念したNHKの特別番組「竹内まりやMusic&Life〜40年をめぐる旅」も大反響で過去のCDや配信曲もこぞってセールス急上昇、ご本人もそのスタッフの熱意もあって今回の初出場を決めたようだ。今回は、12年のシングル「いのちの歌」の歌唱が決まっているが、命の大切さを歌った本作がより多くの人に浸透していくことを考えると、本当に楽しみだ。

(「いのちの歌」も収録されている 竹内まりやのアルバム『Turntable』)

 続く7位にいきものがかり(11回目)、8位にPerfume(12回目)がランクイン。いきものがかりは、18年末の再活動後のCDパッケージのリリースはないものの、これまでNHKの主要タイアップ(音楽コンクール課題曲、朝の連続テレビ小説主題歌、オリンピック番組テーマ曲など)を制覇してきただけあって、幅広い年代でのタレントパワーは根強い。また、CDセールスではAKB系や坂道系よりも目立たないかもしれないが、国民的な関心度ではPerfumeの方が圧倒的に上位というのも興味深い。

<Kis-My-Ft2の初出場は妥当、米津玄師とあいみょんも実は出場歌手レベル>

 ジャニーズ系では、1位の嵐に続き、9位に関ジャニ∞(8回目)、彼らに次いで16位に初出場のKis-My-Ft2がランクイン。CDセールスを考えれば、もう5回以上出ていてもおかしくないくらいだが、タレントパワーで見ても常連の郷ひろみ(32回目)級で、近年のバラエティー番組やドラマ・映画での活躍が奏功していると言えるだろう。

 参考までに、前回出場した米津玄師とあいみょんのスコアも載せてみた。米津玄師は、嵐、菅田将暉に続き3番手のスコアだ。「Lemon」の2年連続ヒット、ラグビーを扱ったドラマやラグビー中継でも大いに盛り上がった「馬と鹿」も年間TOP5級のロングヒット、さらに初出場が決まっている菅田将暉やFoorinへの楽曲提供も手がけているので、NHKも出場を切望しているはず。また、あいみょんも、総合では前述のKis-My-Ft2と変わらぬ人気で、特に若い女性ではTOP10クラスのスコアとなっている。今年発売されたアルバムも年間TOP10クラスの人気(ビルボードジャパン調べ)なので、現段階で選ばれていないのが不思議なくらいだ。

(米津玄師のシングル「馬と鹿」)

<タレントパワーランキングでの紅白歌合戦は、白組が圧倒的リード、男女年代別での人気にも乞うご期待!>

 紅組白組に分けてみると、TOP20中 白組が12組と大きくリード。これに、出場後、大きな反響を呼ぶであろうOfficial髭男dismやKing Gnuの楽曲人気も加算すれば、白組圧勝となりそうな勢いだ。AI美空ひばりの特別企画が待っているとはいえ、紅組にはもう一押し、二押しの隠し玉も欲しいところ (だからこそ、あいみょんの選外は本当に惜しい)。

 次回は、これを男女年代別(10代・20代/30代・40代/50代・60代)でより詳しく人気を紐解いていきたい。意外な人気アーティストが見つかるかも!?どうぞお楽しみに!

 

著者プロフィール
うすい・たかし。1968年京都府出身。地元大学大学院理学研究科修了、専攻は理論化学(だったはず)。総合化学会社、音楽系広告代理店での数値解析やマーケティング実務を経て、05年にT2U音楽研究所を設立。現在は、音楽分析や配信サイトの選曲、コンピレーションや復刻CDの企画のほか、日経エンタテインメント!や共同通信『臼井孝の音楽玉手箱』などで愛と情熱に満ちたコラムを執筆。19年には18組のJ-POPアーティストの楽曲を複眼的なヒット分析とムダ知識(笑)で解説した『記録と記憶で読み解くJ-POPヒット列伝』(いそっぷ社)の

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 日経エンタテインメント!2020年1月号にて、これで16年連続18回目となる、年間ヒット分析の音楽編を担当しております。ついに、CDからダウンロード、そしてストリーミングの時代へ!例年以上に、楽曲のヒットが見えると思います。どうぞご参考ください♪

 

 

 

 

この記事を書いた人

臼井孝(うすい・たかし)
1968年京都府出身。京都大学大学院理学研究科修了、専攻は理論化学(だったはず)。総合化学会社、音楽系広告代理店での数値解析やマーケティング実務を経て、05年にT2U音楽研究所を設立。現在は、本業で音楽分析やau Music Storeでの選曲(イチオシ、特選ページ)、CD企画をする傍ら、共同通信『臼井孝の音楽玉手箱』、日経トレンディネット『臼井孝の音楽チャートから見るヒット曲最前線!』などでも愛と情熱に満ちた連載を継続中。Twitter@t2umusic(よかったらフォローして下さいませ♪)

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